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男はつらいよ

 久しぶりに「男はつらいよ」を観た。久しぶりといっても1週間ほど空いただけ。この映画を観ることは私にとって生きることと同意義。
 今回はもっとも観たくない「紅の花」。寅さんの最期のフィルムだ。
 寅さんはこの頃は相当に体調が悪いとみえ、全編でどうだろう、20分と出ていない。それも座ったシーン、寝転がったシーンが目に付く。
 私は寂しさのあまり、ついつい酒に手が伸びる。これも寅のせいだ!(笑)
 500㎜缶のビール(発泡酒だが)を4本、焼酎のお湯割りを3杯かな4杯かな、そして350㎜缶を間に1本。
 肝臓に悪い? てやんでえ、そんな了見じゃ男がつとまるかい。こちとら江戸っ子じゃねいけど~
 γーJTBという酒飲み判定指数がありまして、正常値は50以下。こちとら147でえ~。なめんじゃね~
 と、寅さんを偲び呑み続けるのであります。
 ここで一首。
   紅のリリーの肩に手もやれず ああ寅ちゃんよ呑まざらめやも
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テーマ : ひとりごとのようなもの - ジャンル : 日記

南無女房 乳を呑ませに化けて来い

 古川柳は面白い。
 江戸の世相がわかる。それに当時の人の教養レベルの意外な高さに驚く。

『芭蕉翁 ぽちゃんといえば立ち止まり』
 言わずとしれた芭蕉の「古池や―」の本句取り、というか芭蕉もおもちゃにされている。

『五右衛門は生煮えのとき一首詠み』
 釜茹でにされる五右衛門が、「石川や浜の真砂は尽きるとも 世に盗人の種は尽きまじ」と辞世を詠んだという芝居ネタを笑っている。

 川柳らしい川柳を一句。
『屁をひって おもろくもなし独り者』
 ただの屁の句じゃないことは解るよね。やがて哀しき独り者― だよね。

 古川柳の名句の中の名句はこれだ!
『南無女房 乳を呑ませに化けて来い』
 幼い子を残し、逝ってしまった女房への叫び。ちょっとウルウルしそうだ。「かあちゃ~ん!お化けになってでも出て来てくれ~」。

 古川柳はいいが、現代川柳の名誉のために秀作を一句紹介する。これはどうだ!
『命まで かけた女て これかいな』 
 小生も身につまされるような句であります。お後がよろしいようで。

テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など - ジャンル : 学問・文化・芸術

座右の銘

 あるブログを覗いていて昔の一コマを思い出した。

 某専門紙の記者さんが来て、私に「座右の銘は何だ」と聞いた。若い記者さんの期待する答えは、「努力」とか「信念」とか、くそ真面目なものであることは雰囲気で分かる。そんな予定稿が頭にあっての企画なのだろう。「雨だれ石をうがつ」なんてことを言うと、なるほど! と言って喜ぶはずだ。

 そこで私はこう答えた。
 「一番好きな言葉は、一攫千金。二番目は、濡れ手にあわ。三、四がなくて五は、棚からぼたもち」。
 記者さんはハハハと笑ったが、眼はとても冷たかった― というより怒っていた。

 だって本当だもの。もし嫌いな言葉は? て聞かれると、「忍耐」「がまん」「辛抱」「努力」……と際限なく答えられそうだ。
 あなたはどう? 「果報は寝て待て」、なんぞはいかが。
と、我田引水する私であります。 

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古川柳が面白い

 昔、某出版社の企画で「無人島に行かされる際、本を一冊だけ持っていけるとしたら、あなたは何を持って行くか」という意のアンケートがあり、私も参加させてもらったことがある。
 その時は、迷いに迷ったあげく「万葉集」を選んだ。他には司馬遼の「街道を行く」や「英会話入門」なども退屈しのぎにはいいと思ったものだ。

 今なら、迷わず「俳風 柳多留」を選ぶ。
 「柳多留」は江戸中期の古川柳の秀句を編纂したもの。何が面白いかと言うと、その時代の庶民の声や暮らしを、そのまま知ることができるからだ。
 『役人の 子はにぎにぎを よくおぼえ』は当時の役人が袖の下(収賄)を貰うのが一般化していたことを教えてくれる。

 これが面白かった。
 『そば切りが二十 うどんが二十七』
 わかるかな? そばを注文した人が20人、うどんが27人。合計47人の宴。さよう、赤穂浪士が討ち入り前に、そば屋の二階に集まった時の注文内容。何が分かる? 赤穂は関西、やはり、うどん好きが多かった。

 ついでにもう一句。
 『喧嘩には 勝ったが亭主 飯を炊き』
 夫婦喧嘩は亭主が勝った。負けた女房は奥の部屋に引っ込んでしまって出てこない。「お~い、飯にしてくれよ~」と亭主が頼んでも女房はストライキ。しぶしぶ亭主は食事の支度を始める。
 今と違って、スイッチをポン、レンジでチン という時代ではない。飯の仕度に何時間もかかった時代だ。「頼むよ~」と亭主の声が聞こえる古川柳。それに、私たちが持っていた「江戸時代は男が強くて女は弱い」という概念が崩れる。女は負けていないのだ。
 そんな古川柳がいっぱいあった。

●ところで、「あなたが無人島に持って行く一冊は何?」をアンケートすると面白いね。
 誰か、幹事(リーダー)にならないかい。

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『筆禍史』 宮武外骨著

 筆禍とは字の如く、文章を書く事により、わざわいを招いてしまったということ。この本はその筆禍の歴史を記録したもので明治44年刊。著者は日本で初めてのジャーナリストといえる、ご存じ、宮武外骨である。
 私の手許にあるのは復刻版だが中身は明治期のまま。したがって旧かな、文語調で実に読みにくいが我慢して読みすすむほどに面白い。内容を一口に言えば「禁止図書解題」=宮武曰く である。
そして 「時代を知り、時代の犯罪を知り、時代犯罪の変化の妙理」を知ってほしいとある本著は文字の他は、そう難解なこともなく時代を読める。また、歴史上の有名人が次々に登場するので退屈はしない。
 禁止図書(発禁本)の定番である色事や暴露記事もあるが、主流は時の体制や権力に批判的な文章に対する弾圧史とみていい。
 今なら普通に書ける記事で首が飛ぶ時代は、くわばらくわばらであるが、平成の国家権力も見かけは大人しいが、それは慇懃なだけで、実はそう変わらないのかもしれない。
 本著の中身は追々、ここに書いて行くつもりだ。

日本人漂流記

 漂流記はガキのころから好きだった。「十五少年漂流記」「ガリバー」などは夢中で読んだものだ。
 「無人島に一人で漂着したらどうして暮らそう」なんて真剣に考えていたものだ。
 最近、「漂流」や「難破船」を調べる必要があって、いくつか史実を拾うために本を読んだ。江戸時代以前には記録が少なく伝承に近いだが、江戸初期からは列記にいとまがないほど「漂流」や「難破船」の歴史があった。
 「ジョン万次郎」や「にっぽん音吉」は有名作家が書いて知られているが、ほとんど知られていない話もたくさん見つけた。
 個々の紹介は別の機会にするが、日本近海で難破した船が、数ヶ月あるいは数年間、太平洋の真ん中を漂流する模様は想像しても恐ろしい。江戸期、難破する船はいわゆる千石船が多く、米などは荷として積んであるので飢えはないのだが、野菜がないから脚気のような病気になる。狭い船内で10人ほどの人間関係もあやしくなる。死に直面しているのだから当然だ。
 運良くアメリカやロシアに漂着しても、そこには壮絶なドラマが待っている。
 人間の本性。あるいは人間の尊厳をみることが出来るのが「漂流記」だ。

テーマ : 歴史・時代小説 - ジャンル : 本・雑誌

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